【自分で更新】格安業者もビックリのホームページ作成サービスはこちら >

【組合設立】協同組合の設立に対する想い① 行政書士に何ができるか

協同組合 協同組合

行政書士による「事業協同組合」の設立が認可されました

先日、とある事業協同組合の設立が大阪府・吉村知事によって認可されました。

申請が正式に受理されてから一ヶ月半と通常よりもかなり時間がかかりましたが、
休業要請支援金などの対応にも追われる中で、府の担当部門はよく対応してくれたと思います。

皆忙しい合間を縫って士業仲間と月数回程度の寄り合いを持ち、紆余曲折を経て構想に一年以上、やっとここまで漕ぎ着けました。

組合の名前は『キャリアグローブ協同組合』。4人の発起人の中には私の名前も入っています。

今回はその組合の設立経緯について書いていきます。

行政書士に何ができるか

私は30年の勤めを経て会社を早期退職し、2019年2月に行政書士事務所を開業しました。

なぜ私が行政書士を目指したかは改めて整理したいと思っていますが、行政書士は業務の幅が他の士業に比べて圧倒的に広い。

地域に根差して、人のつながり重視で、依頼されたことをなんでも受任するという方法もあります。
しかし、効率を考えると、自分が注力する業務を2~3に絞るのが一般的です。

ここで、自分の経験や興味から、既に方向性が定まっている人はいいのですが、そうでない人は、あれこれ迷ったりしているうちに1年なんてすぐに経ってしまいます。

私は前職がIT関連企業だったので、漠然とITを強みにしたい..とは考えていました。知的財産管理技能士の二級資格も取得し、IT法務+知財管理という業務軸も企画しました。

ただ、全然違うことをしたいという想いもあり、色々な業務の研修会、研究会、懇親会などにも、ひととおり参加してみました。これは行政書士の業務の様々な側面と全体像をつかんでいくのにはかなり役立ちましたし、それぞれの業務に詳しい先生とも知り合うことができて大変有意義でした。

しかし、情報収集は確かに有意義ですが、反面これが迷いにつながり、しかも自分が目指す方向性にニーズがあるのかどうか不安を増幅する結果にもつながりました。

色々とできる=何にもできない、そういう図式にはまってしまう行政書士は実は多いようです。

一人ではできない業務もある

一人であれこれ考えているうちに、ある日、ちょっと違う想いが湧いてきました。

それは、「仲間がほしい」という想いです。

いい年こいてって話なのですが、一人で自分のことだけを考えられる人ってもちろんいると思いますが、よっぽど強くないと無理ではないかと。私は結局、無理でしたね。

また、一人ではできない業務分野というのもあり、一人ではできない業務の広げ方や、深掘りの方法もあり得ると考えるようになりました。

そして、行政書士証の授与式の時から続いていた同期の仲間との勉強会の中で、「一緒に何かやろう」という話になり、二つ返事でのっていました。

テーマは、色々と話し合った結果、

  • 行政書士が弁護士よりも強みを発揮できる入管申請業務(外国人在留資格の申請業務)
  • どうせなら他の先生があまりやっていない技能実習や特定技能などの新しい分野

ということになりました。

申請取次行政書士

入管申請業務とは「外国人が日本に在留するための資格申請」を本人に代わって代行する業務です。
申請先が出入国在留管理庁(旧:入国管理局)であるため、入管(にゅうかん)と呼ばれています。

ちなみに、入管申請業務は申請を代理するのではなく、代行して取り次ぐだけという位置づけの業務です。申請者はあくまで本人なので、書類の作成や修正を勝手にすることはできないのですが、本人の同行なしに書類を提出して手続きを進めることができます。一般的な許認可であれば行政書士が代理して申請することができるものも多くあります。

意外と知らない人も多いのですが、外国人が日本に在留して就業するためには、職種ごとに非常に厳しい条件をクリアする必要があります。これをサポートするのが申請取次行政書士です。

入管業務を行うためには行政書士の資格に加えて、申請取次行政書士の資格を取得する必要があります。申請取次行政書士とは「出入国管理に関する一定の研修を受けた行政書士で、申請人に代わって申請書等を提出することが認められた行政書士」のことをいいます。

そこで、まず申請取次行政書士になるために、日本行政書士会連合会の「申請取次研修会」に参加しました。研修費用は約3万円で、研修会の最後に効果測定という10問30分間の試験があります。

その試験で一定の合格水準をクリアした行政書士には、修了証が発行されて、入国管理局に届出を行うことで申請取次行政書士の資格が与えられます。

試験は、ほとんどの参加者がクリアできる程度のもので、逆に形骸化が懸念されますが、そこはまあ置いておいて。晴れて申請取次の資格は取得できました。

技能実習制度の光と闇

そして次に、技能実習制度について、様々な人から情報収集し、学んでいく中で色々なことがわかってきました。

  1. 技能実習制度は、1993年(平成5年)に導入され、途上国への技術移転による国際貢献を趣旨とする制度であること。
  2. 受入企業との送り出し機関との癒着、不正な費用搾取、公文書偽造、劣悪な労働環境、賃金不払い、失踪などの問題が度々指摘されてきたこと。
  3. 2017年(平成29年)11月1日、いわゆる「技能実習法」の施行により、制度自体とその運用が極めて厳格化されたこと。
  4. 特に、日本人と同等以上の雇用条件の確保が、法律上厳格に求められていること。
  5. 同法により技能実習生の受入を仲介する監理団体が許可制となり、母体となる非営利団体が必須なこと。
  6. 監理団体の許可要件も年々厳しくなっていて、約50種類もの申請書類が必要なこと。
  7. 制度趣旨に則り、技能実習を活用して大きな成果を挙げ、立派に国際貢献を果たしている事例もたくさんあること。
  8. 人手不足を補うための制度ではないものの、結果的に助かっている企業がたくさんあること。
  9. 日本の中小企業や小規模模事業者にとって、技能実習生は今後さらに不可欠な存在となるであろうこと。

まさに光と闇が入り混じった世界、行政書士の先達も一歩引いてしまうのも無理はありません。

でも我々はその光に焦点を当てて輝かせたい。
法令遵守を旨とする我々士業の活躍の場が必ずある。

そんな想いが日増しに強くなっていきました。

正義を貫く行政書士

技能実習の取扱いについては、古くから入管業務をやっている行政書士でも一歩引いているのが実態ですが、直球勝負で取り組んでいる先生もいます。

私はある研究会の研修でその先生に出会いました。

彼は介護事業に携わった経験と、兄弟がベトナムで働いているという好条件を活かし、主に介護施設などの実習生の採用を精力的に支援していました。

感心したのは、その法令遵守の徹底ぶりです。

実習生が不正な費用を払わされていないか、銀行の通帳まで見て徹底的にヒアリングし、不正がわかれば即本国に送り返すと共にその送り出し機関とは縁を切る。
送り出し機関の接待は一切受けない代わりに、改善要求などは言いたいことを言う。

そんな彼の精神に深く感銘を受けると共に、我々の事業のモデルになると確信しました。

「実習生が本当にかわいい」というその先生に「技能自習は教育事業ですね」という言葉をかけた時、深くうなずいた光景が今でも目に焼き付いています。

(その②に続く)