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【完全理解】士業の違い、そして行政書士とは何かについて整理しました

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士業 行政書士

士業の違い、そして行政書士とは何かについて解説します

行政書士ってご存じない方が多いのでここでご説明したいのですが、まずは意外とたくさんある士業の違いと関係をご紹介するのがわかりやすいと思います。

士業は各省庁の殿様の家来

士業は「省」というお城の「大臣」という殿様に仕えるサムライ業であり、各省の行政サービス を円滑に行うために大臣が雇った民兵のような位置付けと言えます(ただし、刑事事件の国選弁護人以外は大臣が給料を支払うことはありません)。

例えば弁護士は法務大臣が任命し、訴訟の代理人を「業務」として独占的に行うことができる資格であり、弁護士法という法律に基づいて活動しています。一方で、法務省以外の各省も人手が足らないので、各々の業務に特化した資格制度を作ることになり、それらが合わさったものが上図のような士業の関係です。

ちなみに、上図の赤矢印は出元の資格が矢印の先の資格を包含していることを意味しています。ただし実際はその包含関係も複雑で、完全に包含しているものから、特定の業務に限るもの、矢印の先の士業の団体(税理士会、行政書士会、など)に入って登録を受けないとできないものなど様々です。

行政書士に向かう矢印が多いのは、役所仕事には書類作成と許認可申請が必ず必要となるからです。
行政書士は様々な他士業への窓口的な役割としても適したポジションだと言えると思います。

業務独占と名称独占

上記の話から、士業とは各省の大臣に任命され、各省に特化した業務を独占的に行うことができる資格だと言えます。これを業務独占といいます。

例えば、訴訟の代理や紛争の解決は、基本的には弁護士の独占業務であり、他の士業がこれを行うと弁護士法違反となります。同様に、不動産の登記や会社の商業登記は司法書士の独占業務であり、税金の個別計算は税理士の独占業務なのでファイナンシャルプランナーは一般論の説明しかできません。また、役所への許認可書類の作成や提出の代行は行政書士の独占業務です。これらは全て雇われている大臣の違いからそうなっています。

ただし、士業間で重なる業務もあります。相談業務、いわゆる法務コンサルティングなどはどの士業でも自分の独占業務を中心に行っています。また士業を束ねてワンストップで対応しますといった業態もあります。士業はお互いに協力しながらひとつの案件の対応を行うことも多くなっています。

その他に、資格の性質上独占的に行える業務はありませんが、〇〇士という名称を独占的に使えるという資格もあります。こちらは名称独占と呼ばれています。

また、士業のうち、戸籍や住民票などが職務上必要な場合に、役所に対して本人の委任状なしで請求する権利が認められているものが8つあり、8士業と呼ばれることがあります。

各士業の概要について

各士業の主な業務は次のとおりです。

■弁護士:訴訟代理や紛争解決を初め、あらゆる法律に関する案件処理が可能
■司法書士:不動産の権利の登記、会社の商業登記、民事140万円迄の訴訟代理
■土地家屋調査士:不動産に関する表示の登記 (一番最初の登記のこと)
■公認会計士:会計監査、経理業務、コンサル業務、税務業務(税理士登録要)
■税理士:個人や企業の税務代理、税務書類の作成、会計帳簿の記帳の代行
■弁理士:特許?意匠?商標などの出願に関する特許庁への手続代理
■中小企業診断士:中小企業の経営診断、 経営に関する助言、コンサル
■不動産鑑定土:不動産の鑑定評価、土地活用のコンサル業務
■宅地建物取引士:不動産取引の際の重要事項説明、不動産会社は5人に1人必置
■海事代理土:船舶登記、検査申請、船員に関する労務、その他海事許認可など
■社会保険労務土:労働関連法令や社会保障法令に基づく書類等の作成代行
■ F P技能士:顧客の資産に応じた貯蓄や投資等プランの立案
■行政書士:<行政手続>官公庁に提出する許認可申請の手続の代理(建設業許可等)<民事手続>権利義務・事実証明に関する書類の作成、提出手続の代理(遺言書、遺産分割協議書、離婚協議書など)

行政書士って何する人?

各士業の違いがだいたいご理解いただけましたでしょうか。
それでは次に行政書士について少し詳しくご紹介します。

国民に密着した街の法律家

行政書士は、行政書士法(昭和26年2月22日法律第4号)に基づく国家資格者で、他人の依頼を受け報酬を得て、役所に提出する許認可等の申請書類の作成並びに提出手続代理、遺言書等の権利義務、事実証明及び契約書の作成等を行います。

特に近年、国民生活と行政の関係はより一層増しており、住民等が官公署に書類を提出する機会が多くなっています。又、社会生活の複雑高度化等に伴い、その作成に高度の知識を要する書類も増加しています。

行政書士が、官公署に提出する書類等を正確・迅速に作ることにより、国民においてその生活上の諸権利・諸利益が守られ、又行政においても、提出された書類が正確・明瞭に記載されていることにより、効率的な処理が確保されるという公共的利益があることから、行政書士制度の必要性は極めて高いと言われています。

また、行政書士は、その主要業務である各種許認可手続きに関するコンサルティングの専門家として、国民から大きく期待されています。

行政書士制度について

行政書士の前身は、明治5年の太政官達「司法職務定制」による「代書人制度」にあり、市町村役場、警察署等に提出する書類の作成を業とする者は、行政代書人として活動を行うことになりました。
 明治30年代後半には、「代書人取締規則」が警視庁令や各府県令で定められ、大正9年11月、これら監督規定の統一化を目的に、内務省によって「代書人規則」が定められました。戦後、代書人規則は昭和22年12月に一旦失効しましたが、その後、住民の便益に向け法制化を求める社会の動きを受け、昭和26年2月10日、行政書士の制度を定め、その業務の適正を図ることにより、行政に関する手続の円滑な実施に寄与し、あわせて、国民の利便に資することを目的とした「行政書士法」が成立し、同月22日に公布、3月1日に実施されるに至りました。このようにして行政書士制度は発足し、数次の法改正を経て現在に至っています。

※行政書士が扱える書類の数は10,000種以上に及ぶといわれています。